「ある日 犬の国から手紙が来て」バンボと仲間たち
紙の絵本制作奮闘記・作るかどうかわかりません(笑)1
2006年ブロンズ新社から出版した絵本「犬の国ピタワン」の絵と文章を描きなおして、「ある日 犬の国から手紙が来て バンボと仲間たち」が生まれました。
「犬の国ピタワン」は、中古表紙なしで1〜2万円もするという話です。またいまだ「在庫はありませんか」というお問い合わせをいただくため、ブロンズ新社さんの許可を得て、フルリニューアル版として電子書籍版を作った次第です。
ここに来て新たなお問い合わせが発生いたしました。
「紙の絵本はないのでしょうか」
そういう方もいますよね。ごもっともです。私たちも自分で出版するまでは電子書籍に触れたこともありませんでした。なんか難しそうですもんね。しかし電子書籍というのは作り手には中々に、ありがたい発明だと思っています。
以前は大手出版社から出版できることすなわちステータスだったように感じます。天下の小学館からの出版が決まった時は浮かれるあまり目標を見失いかけました(笑)もう10年以上前になりますが。編集者の方から一万部くらい出ないと全国の書店には並ばないというお話も聞きました。
デビュー作の「犬の国ピタワン」は数千冊だったと記憶していますが、確かに大きな書店にしか置かれてませんでした。大きな店舗でも表紙が見えるように置いてもらう「面置き」ではなく、本棚に背表紙が見える状態だったと思います。新参者ですからあたりまえです。しかし本を出版できるまでも大変だったのに、その後こんな過酷な場所取りが繰り広げられているなんて!と驚愕したのを覚えています。
個人で本を出して、売れていくというサクセスストーリーは難しい時代でした。印刷の費用が桁違いでとても個人で出せるような金額ではありませんでしたしネットショッピングが今ほど定着しておりませんでしたから。
私たちの本がまあまあ売れはじめたとき。趣味で書店でしばらく張っていた(笑)事があります。
私たちの本を推してくださるありがたい書店員さんがいて、店内三箇所も使って本の紹介をしてくれているお店もありました。
書店員さん直筆の紹介ポップがありその下にピラミッドのように我々の本を積んでいるお店や、サイン色紙を飾ってその下に展開してくれているお店をうろつき、書店員さんの応援に心の中で手を合わせ感謝しつつ名乗ることなく、どんな人が買ってくれるんだろうとワクワクしながら見ていました。
しばらく万引きGメンのように見ていましたが、買う場面に出会うことはできませんでした。
実は、今まで一度も目の前で我々の本が売れるところを見たことがないんです。
小学館の営業さんにお会いしたことがありますが、たくましいラガーマンのような方数名から
「わたくしたち!この本を売らせていただいています!」と。爽やかな風圧に押されて一冊購入してしまいそうな勢いでした。こういう人たちが日々頑張ってくれているから売れてるんだと思いました。全国にばらまかれた本は小学館の社員さん、熱意のある書店員さんたちに支えられて売れていくのだと。
さて、我々が売るとなったらどうだろうか?紙の本が売れない時代にあえて出版するか?
まずは、三百冊自費出版で10社ほど見積もりを取ってみることにしました。
お願いしているクオリティーは全て同一なのにお値段が会社によって倍も違うけど大丈夫なのか? 初めての自費出版には違いありませんけど、詳しくないわけではないのです。それは、ぼったくりでは?詳しいと言う事を説明した方がいいのかなぁ?
なんとも、大変なことになりそうです(笑)
紙の本頑張りますが、可能でしたら、電子書籍買ってみてくださいね。(簡単操作で、すぐ読めます)
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